島崎藤村の名作を実写化した2022年の公開の映画「破戒」
タイトル | 破戒 |
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製作年/製作国 | 2022年/日本 |
劇場公開日(日本) | 2022年7月8日 |
配給 | 東映ビデオ |
監督 | 前田和男 |
原作 | 島崎藤村 |
キャスト (出演者) |
間宮祥太朗、石井杏奈、矢本悠馬、高橋和也、小林綾子、七瀬公、大東駿介、竹中直人、本田博太郎、田中要次、石橋蓮司、眞島秀和 |
収録時間 | 119分 |
動画配信サービス | |
DVD、Blu-rayの購入 | Amazon.co.jp、 楽天ブックス |
おすすめ度 |
<映画のポイント>
島崎藤村が1906年に発表した不朽の名作「破戒」を、前田和男監督が間宮祥太朗を主演に迎えて実写化した2022年製作・公開の話題作。
”えた・ひにん”という差別階級が色濃く残る時代を舞台に、差別部落出身の主人公・瀬川丑松が、強い意思と信念を持って力強く生き抜く姿が、とても綺麗な言葉と描写で綴られています。
差別部落で生まれたことを隠し通していた瀬川丑松は、どのような決断をするのか。
実際に鑑賞したたくさんの人々が高く評価しており、私達に大きな感動を届けてくれる名作映画です。
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映画「破戒」の冒頭のあらすじ
明治時代の後期の信州北部。
士農工商の身分制度がまだ色濃く残る時代にて、瀬川丑松(間宮祥太朗)は小学校の先生として働いていた。
丑松は、かつての身分制度の中で立場が低いとされる部落出身であり、”えた・ひにん”と言われる部落で生まれ育った。
父親からは「絶対に部落出身のことを言ってはいけない。隠し通せ!」と強く教え込まれており、丑松はこの言いつけをずっと守っている。
ある日、丑松は下宿先の宿屋で休んでいると、おかみさんが急に部屋へやってきた。
おかみさんは「部落出身の人物が宿泊していたので、畳を変えたい」とのこと。
外に出てみると、1人の老人が人力車に乗って帰ろうとしている。
集まった人々は「出ていけ」と罵るだけでなく、石を投げる者までいた。
その様子を黙ってみていた丑松は、引っ越すことを決意。
下宿も可能な蓮華寺に身を寄せることにした。
丑松は、部落出身のことを堂々と公言している作家・猪子蓮太郎(眞島秀和)のファンだった。
猪子蓮太郎は、階級制度が廃止されたのにも関わらず、差別の風潮が色濃く残っている理不尽な世の中に対して、異を唱えていた。
丑松は彼の書物を読み、大きな感銘を受けている。
小学校の同僚であり、丑松と親しい友人だった銀之助(矢本悠馬)は、そんな思想を持つ丑松を心配していた。
そして銀之助は、猪子蓮太郎の書物を愛読していることを、校長に知られないようにと忠告をするのだが・・・。
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身分制度が色濃く残る時代を強く生き抜いた男の物語「破戒」の感想
Yahoo!映画の平均評価がとても高く、ユーネクストで公開がスタートしているのを知って早速鑑賞してみたところ・・・。
たくさんの方々が高く評価していることにも納得できる、とても素晴らしい映画でした。
明治時代後期の物語であり、舞台は身分制度が色濃く残る町です。
周囲から理不尽な差別を受けないように、自分の生まれを必至で隠し通す主人公の丑松ですが、やがてその事が少しずつ周囲に知れ渡っていきます。
そして丑松は、どのように想い、どんな行動を起こしていくのか。
思わず自然に涙が出てしまうぐらい、感動の物語が描かれていました。
ちなみに破戒(はかい)とは、「戒律を破ること」を意味しています。
さらに戒律とは、「仏教の信徒が守る行動規範」のことです。
原作となった小説の作者である島崎藤村が、タイトルを「破戒」としたことにも、大きな意味が込められていると感じましたね。
また映画を通して印象的だったのが、主人公の丑松の綺麗な言葉遣いです。
小学校の生徒に対して「〇〇さん」と敬称を用い、常に敬語で話す姿勢を見て、本当に美しいと思いました。
ちなみに各大手映画サイトの平均評価は、下記の通りです。
〜映画「破戒」の各映画サイトの平均評価〜
Yahoo!映画:4.3 / 5(334件)
映画.com:4.2 / 5(66件)
人間社会における大切なことを真摯に教えてくれる、本当に素敵な映画です。
お時間のある時に、是非ご覧になってみてはいかがでしょうか。
今回の映画「破戒」は、動画配信サービスのユーネクストで鑑賞しました。(記事執筆日:2023年3月13日)
⇒ ユーネクストの公式サイトはこちら
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