凶悪事件の加害者家族の苦境を描いた映画「誰も守ってくれない」
タイトル | 誰も守ってくれない |
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原題 | Nobody to watch over me |
製作年/製作国 | 2008年/日本 |
監督 | 君塚良一 |
出演 | 志田未来、佐藤浩市、松田龍平、石田ゆり子、佐々木蔵之介、佐野史郎、津田寛治、東貴博、冨浦智嗣、柳葉敏郎 |
収録時間 | 118分 |
レンタル | TSUTAYAディスカス、 DMM.com |
DVD、Blu-rayの購入 | Amazon.co.jp、 楽天ブックス |
おすすめ度 |
<映画のポイント>
殺人事件を起こした若者の妹と、彼女を保護する役目の刑事の姿を通して、マスコミの過剰報道やネット上の誹謗中傷の問題を描いた衝撃的なサスペンス映画。
志田未来が中学生の妹役を、佐藤浩市が彼女を保護する刑事役を熱演してます。
<冒頭のあらすじ>
親子4人で暮らしていた船村家は、一軒家に住む普通の家庭。ある日、この家の長男が小学生の姉妹を殺害した容疑者として、逮捕状が請求された。
警察な複数台の車で船村家の自宅を訪れ、その後すぐにマスコミが押し寄せてくる。住宅街にあるその一角は、人も通れないほどマスコミや野次馬達で埋め尽くされていた。
東豊島市の刑事である勝浦(佐藤浩市)と三島(松田龍平)も、現場に急行。彼らには、加害者家族をマスコミ等から保護する任務が言い渡された。
船村家では、容疑者保護マニュアルに基づいて、船山夫婦の離婚と、妻の籍へ入ることで名字を変えるための手続きが行われていた。
容疑者の妹である中学生の沙織(志田未来)については、一定期間の義務教育が免除される手続きが行われる。
そして勝浦と三浦は、まずは沙織を保護するために、車で指定された場所へと向かうのだが・・・。
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<「誰も守ってくれない」を見た感想>
被害者家族ではなく、加害者家族の現状を痛烈に描いた映画でした。マスコミの過剰な報道やネットでの誹謗中傷によって、凶悪事件を起こした容疑者の家族は、想像以上の制裁を受けています。
映画を見終わった後、実際に起こった凶悪事件の加害者家族の現状をネットで検索してみましたが、親が自殺していたり、兄弟は会社を辞職したり、離婚をしていたりなど、本当に大きな制裁を受けていることがわかりました。
劇中では、保護する刑事役のセリフで「加害者家族も、被害者だ」というセリフがありますが、本当にその通りだと思いましたね。しかし、被害者家族にとってはそう思うことが出来ないという現状も、しっかりと描かれていました。
ただ、第三者として思うことは、なぜ、「容疑者家族までこんな制裁を受けなければならないのか」ということです。
意見が分かれる部分ではありますが、容疑者と容疑者家族は、常に切り離して考える必要があると思います。しかし、マスコミや社会の目は決してそうはなりません。
したがってこれは教育の分野で、どういう姿勢が最も適切なのか答えを出し、社会の在り方として教え、伝えていく必要があるのだと思いました。
この映画は現実にあり得る社会問題を痛烈に取り上げた、とても貴重な作品です。
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