伝説の黒人解放運動指導者の生涯を描いた映画「マルコムX」
タイトル | マルコムX |
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原題 | Malcolm X |
製作年/製作国 | 1992年/アメリカ |
配給 | ワーナー・ブラザース、日本ビクター、UIP |
監督 | スパイク・リー |
原作 | アレックス・ヘイリー、マルコムX |
キャスト (出演者) |
デンゼル・ワシントン、アンジェラ・バセット、テレサ・ランドル、ケイト・バーノン、スパイク・リー、アル・フリーマン・Jr、アルバート・ホール、デルロイ・リンドー、ロネット・マッキー |
収録時間 | 202分 |
レンタル | TSUTAYAディスカス、 DMM.com |
DVD、Blu-rayの購入 | Amazon.co.jp、 楽天ブックス |
おすすめ度 |
<映画のポイント>
伝説の黒人解放運動指導者として知られる「マルコムX」の生涯を描いた、1992年の大作映画。
彼がどのようにして黒人解放運動のリーダー的存在となり、そしてなぜ39歳で殺害されてしまったのか。その歩みや理由が、3時間22分に渡って具体的に描かれています。
主演はデンゼル・ワシントンで、この年のアカデミー主演男優賞にノミネート。監督のスパイク・リーは、マルコムXの友人役として出演しています。
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映画「マルコムX」の冒頭のあらすじ
ボストンのスラム街で育った黒人のマルコム・アール・リトル(デンゼル・ワシントン)。彼は少年時代に厚生施設へ送致され、真面目に勉強して弁護士になることを夢見ていた。しかし、学校の先生からは「黒人が弁護士になることはできない」と言われ、列車のスタッフとして働き始める。
その後ニューヨークのハーレムに移り住んだマルコムは、縮れ毛を治す薬品に手を出し、派手な服装に身を包んでバーへと繰り出した。そこで出会ったのが、ウェスト・インディアン・アーチという男。彼は黒人ギャングのボスであり、マルコムへ数々の悪事を教え込む。
再びボストンへ戻ったマルコムは、白人女性と付き合いだす。さらに友人のショーティ(スパイク・リー)と共に空き巣や強盗を繰り返し、やがて警察に捕まってしまった。
懲役刑は10年。これが強盗による罪なのか、それとも白人女性と関係を持ったことに対する制裁なのかは、定かではない。
刑務所に服役しても相変わらず素行の悪いマルコムだったが、これを変えたのが同じ受刑者のヘインズだった。マルコムは彼から「ネイション・オブ・イスラム」の存在を教えられ、自らもイスラム教に改宗する。
そして獄中でも熱心に勉強し続け、1952年に出所。その後ネイション・オブ・イスラムの指導者であるイライジャ・ムハンマドに会い、彼のもとで働き始めた。
やがてマルコムは少しずつ頭角を表し、黒人解放運動家として知名度を高めていくのだが・・・。
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伝説の指導者が直面した苦悩と葛藤「マルコムX」の感想
なぜ、マルコムXが”伝説的”な黒人解放運動の指導者として、後世まで語り継がれることになったのか。その理由を教えてくれる、リアリティのある長編映画でした。
202分(3時間22分)という滅多にない長時間の映画であり、「もし外れだったら途中で飽きてしまうかも・・」と思って見始めたのですが、そんなことはなかったですね。
マルコムXの若い頃から指導者になる過程、さらに仲間の裏切りや殺害されるまでの事情までしっかりと描かれており、飽きることなく最後まで見れました。
ただ、序盤は悪事を働いてるマルコムなので、正直なところあまり共感できません。しかし、後半は活動家としてのマルコムの飛躍や葛藤、そして苦悩が鮮明に描かれていて、大きな見どころは後半に待っていました。
マルコムは、最初は”全て黒人のために”活動を起こしていますが、見聞を広めるにつれて、少しずつ変化していきます。やがて「全ての人種が共存することの大切さ」を知り、まさにこれからという時の殺害だっただけに、その死は残念でなりません。
また、終盤は黒人と白人がどうこうと言うよりも、人間の嫉妬心や自己中心的な考えが悲劇を生んでしまったのだと思いましたね。人種や宗教も大切かもしれませんが、それ以前に人間としての道徳心を磨くことも重要なのだと考えさせられました。
アメリカの歴史に興味がある方でしたら、1度は見ておくべき映画だと思います。
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