衝撃の問題作を園子温監督が映画化!「ヒミズ」
タイトル | ヒミズ |
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製作年/製作国 | 2011年/日本 |
監督 | 園子温 |
原作 | 古谷実 |
出演 | 染谷将太、二階堂ふみ、渡辺哲、諏訪太朗、吹越満、神楽坂恵、光石研、渡辺真起子、モト冬樹、川屋せっちん、吉高由里子、窪塚洋介 |
収録時間 | 129分 |
指定 | PG-12 |
レンタル | TSUTAYAディスカス、 DMM.com |
DVD、Blu-rayの購入 | Amazon.co.jp、 楽天ブックス |
おすすめ度 |
<映画のポイント>
過酷な家庭環境にある15歳の中学3年生が、父の暴力やヤクザとのトラブル等でどんどん追い詰められていき、その行き着く先を描き出した衝撃的な内容の映画です。
原作は「行け!稲中卓球部」で有名な古谷実の同名コミックですが、ギャグ路線は一切ありません。「愛のむきだし」などで知られる鬼才・園子温監督が、主演に染谷将太と二階堂ふみを迎えて、見事に映画化しています。
<冒頭のあらすじ>
中学3年生の住田佑一(染谷将太)の願いは、普通の大人になること。大きな夢は持たずに、誰にも迷惑をかけずに生きたいと考えていた。
一方、住田のクラスメイトである茶沢景子(二階堂ふみ)の目標は、愛する人と共に、守り守られ生きていくことだった。そして茶沢は、少し大人びた雰囲気を持つ住田に恋しており、事あるごとに住田に話しかけていた。
住田の実家は貸ボート屋を営んでおり、母と川岸の小屋で細々と暮らしていた。貸ボート屋の周辺には、震災で家を失った人達がテントを張って生活している。夜野さん(渡辺哲)や田村さんと(吹越満)とその奥さん(神楽坂恵)は、みんな15歳の住田のことを大切な友達として接していた。
茶沢は住田に猛アタックをかけるも、夢も希望も持っていない住田には全く相手にしない。それでも茶沢は、住田との距離が少しずつ縮まっていることを実感し、日々喜びを感じていた。
そんなある日、住田の自宅に借金を作って蒸発していた父親(光石研)が戻ってきた。父は住田を怒鳴りつけ、金の無心をし、暴力を奮う。また来ると言って父親は去っていったが、後日、今度は母親が中年男と駆け落ちし、家に戻ってこなくなった。
住田はたった15歳で、天涯孤独の身となってしまう・・・。
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<「ヒミズ」を見た感想>
「冷たい熱帯魚」や「地獄でなぜ悪い」など、これまで数々の強烈な作品を世に送り出してきた園子温監督。
この監督の作品故にだいぶ期待しながら見てみたのですが、その衝撃度と完成度は想像以上でした。15歳という思春期真っ只中の少年を主人公にして、もの凄い世界観が描かれていました。
かなり衝撃的なセリフが出てくる場面も多く、思わず息を飲んでしまうこともしばしばあります。
普通の人が絶対言わないようなセリフを、何の躊躇もなく言ってしまう登場人物たち・・・。気持ちいいぐらいはっきりと言い切っていて、ある意味も爽快感すら漂っていました。
しかしながら、この「ヒミズ」のすごい所は、単純に悲しくなってしまうだけではなく、前向きになれるような要素も残しているところです。「頑張れ!住田」という言葉が連呼されるシーンがありますが、希望を持たせてくれる部分がしっかりと残されています。
衝撃的な映画であることは間違いないのですが、「冷たい熱帯魚」や「愛のむきだし」などとは少し違った後味を残してくれますね。
そして、住田役を演じた染谷将太さんと茶沢役を演じた二階堂ふみさんの演技も、本当に素晴らしかったです。これこそ「体当たり」を言える演技だったと思います。
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