暴力と性を描いた衝撃作「共喰い」
タイトル | 共喰い |
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製作年/製作国 | 2013年/日本 |
監督 | 青山真治 |
原作 | 田中慎弥 |
出演 | 菅田将暉、木下美咲、光石研、田中裕子、篠原友希子 |
収録時間 | 102分 |
レンタル | TSUTAYAディスカス、 DMM.com |
DVD、Blu-rayの購入 | Amazon.co.jp、 楽天ブックス |
指定 | R-15 |
おすすめ度 |
<映画のポイント>
第146回芥川賞に輝いた作家・田中慎弥の同名小説を、青山真治監督が映画化。昭和63年の山口県下関市を舞台にして、強い性欲を持ち、行為中に暴力を振るう父親と、そんな父親の血を持っている事にいらだちを覚え始める高校生の物語。主人公の高校生を、若手俳優の菅田将暉が見事な表情で演じています。
<冒頭のあらすじ>
昭和63年夏の山口県下関市。高校2年生の遠馬(菅田将暉)は、父親(光石研)とその愛人の琴子(篠原友希子)の3人で平屋の一軒家に住んでいた。
遠馬の母親である仁子(田中裕子)は、川を挟んだ向こう岸で魚屋を営んでおり、遠馬は時々仁子の所に行っては、魚をさばいてもらっていた。
父の愛人である琴子の顔は、日頃からアザが絶えない。その理由は、父が性交渉の際に、琴子に暴力を振るっていたからだ。遠馬はそのことに気付いており、ある日の夜、父が暴力をふるいながら性交渉をしている姿を目撃してしまう。
遠馬には幼なじみの彼女・千種がおり、その関係は良好だった。しかし、ある日の性交渉中に千種に対して暴力をふるってしまい、二人の関係は悪化する。そして遠馬は、自分にも父親と同じ血が流れていることを悟り、嫌悪感を強めていった・・・。
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<「共喰い」を見た感想>
想像以上に衝撃的な内容であり、一体どんな結末になるのかと最後まで見入ってしまいました。描写はゆったりとしているのですが、取り上げているテーマは非常に重く、深いです。
いろんなサイトの評価を見ると賛否が分かれているものの、映画の出来としては凄いものがあると思いました。深く考えさせられると共に、余韻が残る作品だったと思います。
父親の光石研さんの狂気が見え隠れする感じも良かったですし、主人公の高校生役の菅田将暉さんも、父の血を受け継いでいるかのような絶妙な表情が素晴らしかったと思います。
また、この映画は大人になった主人公が過去を振り返る感じで語る部分が入るのですが、その声が明らかに父親の光石研さんの声になっているんですね。本当に考えているなと思いました。
そしてこの映画の原作は、芥川賞の受賞コメントで「もらっといてやる」と言って話題になった、あの田中慎弥さんだったんですね。あの方がこんな重いテーマの小説を書いているとは知らず、本当に驚きです。
重いテーマを扱った作品ではありますが、決してB級映画ではありません。興味がある方は、ぜひ見ておくべき一作だと思います。
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